「宅建の合格率って、たしか20%を切ってるんだよね……自分に受かる見込みなんてあるの?」

その気持ち、めちゃくちゃ分かります。私も受験を決めた日、いちばん最初に検索したのがこれでした。

先に結論だけ言わせてください。

宅建の合格率は約18%。ただし、その分母には「ほとんど勉強していない人」が大量に含まれています。

つまり本気で準備した人の中での合格率は、表に出ている18%よりさらに高い。ここを知らないまま「どうせ無理だ」と諦めるのは、あまりにもったいないです。

この記事では、宅建の合格率が低く見える構造的な理由を数字で分解したうえで、それを踏まえて何点を、どの科目で取りにいけばいいのかまで落とし込みます。

書いているのは、群馬の自動車部品工場で15年働きながら、朝4時起きの独学10ヶ月・約600時間で2024年度(令和6年度)試験に45点で一発合格した、娘2人のパパです。工業高校卒で、暗記は今でも苦手です。

そもそも宅建を受けたのは、不動産業界にいたからではありません。副業でWebライターをやっていて、専門知識がないライターの限界にぶつかったからです。誰でも書けるジャンルしか書けない。単価も上がらない。それで、まずFP3級、次にFP2級、最後に宅建、という順番で取っていきました。

つまり私は、この記事を読んでいる多くの方と同じ「業界外・完全に一般人」のスタートラインから受けています。

目次 [ close ]
  1. 1. 宅建の合格率は本当に低い?直近5年の実データ
    1. 【今日決めること】目標点は「38点」で固定する
    2. 私は「40点確保・目標45点」に置きました(そして置きすぎました)
    3. 【判断する】自分のマージンを決める
  2. 2. 合格率を「低く見せている」3つの構造的な要因
    1. 要因①:受験のハードルが極端に低い
    2. 要因②:勉強法が間違ったまま繰り返す再受験者が積み上がる
    3. 要因③:直前1〜2ヶ月の詰め込みで挑む人が多い
    4. 【セルフチェック】あなたは「分母」のどこにいる?
  3. 3. それでも宅建が「難しい試験」であることは、正直に言っておきます
    1. ① 範囲が広く、性質の違う4科目を同時に仕上げないといけない
    2. ② 2時間で50問。1問あたり2.4分しかない
    3. ③ ボーダー付近に受験者が密集している
  4. 4. 試験会場で分かった「合格率18%の現実」
  5. 5. 「合格率18%」の上位に入るためにやった3つのこと
    1. ① 10ヶ月前から始めて、朝の2時間を固定した
    2. 【真似できる】どうしても無理な日の「1問だけルール」
    3. ② 宅建業法を「満点狙い」の得点源にした
    4. ③ 権利関係の難問は、最初から捨てると決めた
    5. 【設計する】38点を取るための科目別・目標配点表
    6. 正直に言うと、私は配分を間違えています
    7. ちなみに私は、模試で一度も40点を取れていません
  6. まとめ|「合格率が低い」の中身を知れば、戦い方が決まる
    1. この記事で参照した一次情報
    2. 一緒に読まれている記事

1. 宅建の合格率は本当に低い?直近5年の実データ

宅建 合格率 低い

まず、感覚ではなく事実から確認します。試験を実施している一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)が公表している、直近5回分の公式データです。

年度申込者数受験者数合格者数合格率合格基準点
令和3年度(2021年10月)256,704人209,749人37,579人17.9%34点
令和4年度(2022年)283,856人226,048人38,525人17.0%36点
令和5年度(2023年)289,096人233,276人40,025人17.2%36点
令和6年度(2024年)※私が受験した年301,336人241,436人44,992人18.6%37点
令和7年度(2025年)306,099人245,462人45,821人18.7%33点

出典:一般財団法人 不動産適正取引推進機構「試験実施概況(令和7年度以前10年間)」(PDF)

見ていただきたいのは2点です。

① 合格率はむしろ上昇傾向にある

直近2年は18.6%・18.7%。これは過去10年で最も高い水準です。5年前は17%前後、10年前は15%台だったので、宅建は年々「受かりやすくなっている」試験だと言えます。古い記事に書かれた合格率を見て怖気づく必要はありません。

② 合格点は33点〜37点まで動く

私が受けた令和6年度は37点でしたが、その翌年の令和7年度は33点まで下がりました。4点も違います。

なぜこんなに動くのか。宅建試験が事実上の相対評価だからです。

厳密に言うと「上位◯%を合格にする」と公表されているわけではありません。ただ実際の運用としては、その年の問題の難易度と受験者全体の得点分布を見て、毎年の合格基準点が決められています。結果として、合格率はおおむね15〜18%の幅に収まり続けている、というわけです。

難しい年は合格点が下がり、易しい年は上がる。 だから「今年は難化したから終わった」も「今年は簡単だったから安心」も、どちらも成り立ちません。あなたが見るべきなのは自分の絶対的な点数ではなく、周りとの相対的な位置です。

【今日決めること】目標点は「38点」で固定する

合格点が33〜37点で動くなら、目標点をどこに置くべきか。答えはシンプルです。

直近5年の合格点38点を取っていたら
34点(令和3年度)✅ 合格
36点(令和4年度)✅ 合格
36点(令和5年度)✅ 合格
37点(令和6年度)✅ 合格
33点(令和7年度)✅ 合格

38点を取れる状態にしておけば、直近5年のどの年に受けても合格しています。

「35点くらい取れればいいかな」だと、37点の年に落ちます。1点足りずに1年待つのは本当にきついので、目標は最初から38点で固定してください。ここを今日決めるだけで、日々の勉強の解像度が変わります。

ただし、ここで終わりではありません。38点は「本番で38点取れたら合格する」という数字であって、「学習の目標を38点に置けば本番で38点取れる」わけではないからです。

本番は模試や過去問より点が落ちるのが普通です。緊張しますし、初見の問題も出ます。だから多くの人は、38点にマージン(上乗せ)を置いて目標を立てます。

私は「40点確保・目標45点」に置きました(そして置きすぎました)

私の場合、こう考えていました。

本番で確保したかったのは40点です。 理由は2つあります。

  1. 何がなんでも一発で合格したかった
  2. 自己採点から合格発表までの約1ヶ月を、不安なまま過ごしたくなかった

宅建は合格点が年によって変わるので、37点や38点だと、自己採点した時点では合否が確定しません。11月の発表まで1ヶ月以上、「今年のボーダーは何点だろう」と考え続けることになります。私はその1ヶ月に耐えられる自信がありませんでした。

そして本番は目標より下振れするだろうと予想していたので、学習上の目標は45点に設定していました。 結果は本番でちょうど45点。正直これは上振れだったと思っています。

ただ、今振り返ると、45点という目標は置きすぎでした。 38点に対して+7点。このマージンを埋めるために、後述するとおり民法に必要以上の時間を注ぎ込んでいます。

【判断する】自分のマージンを決める

正解は人によって違います。自分がどれに当てはまるかで決めてください。

マージン目標点向いている人コスト
+0点38点学習時間が確保しにくい/落ちても来年また受けられる最小
+2〜3点40〜41点一発で決めたい/発表まで不安を抱えたくない
+5点以上43点〜時間に余裕がある/絶対に落とせない事情がある大きい。時間対効果は確実に落ちる

マージンを積むほど安全にはなりますが、積んだ分だけ勉強時間が必要になります。私は+7点まで積んで、その代償として朝4時起きを10ヶ月・600時間続けました。

ベースの38点は共通。マージンは自分の事情で決める。 これを今日決めておくと、この先「どこまでやれば終わりなのか」で迷わなくなります。

2. 合格率を「低く見せている」3つの構造的な要因

宅建 合格率 低い

では、なぜ約18%という数字にとどまるのか。答えは分母にあります。

要因①:受験のハードルが極端に低い

宅建の受験資格は、実施団体の公式ページにこう書かれています。

日本国内に居住する方であれば、年齢、学歴等に関係なく、誰でも受験できます。 (出典:不動産適正取引推進機構「宅建試験の概要」

学歴も実務経験も年齢制限もなし。受験手数料8,200円を払って当日会場に行けば、受験者としてカウントされます。

そのため分母には、

  • 会社から「とりあえず受けておいて」と言われて申し込んだ人
  • 春に申し込んだけれど、夏以降ほとんど勉強できなかった人
  • 「受けるだけ受けてみるか」で会場に来た人

が一定数含まれます。

さらに決定的なのが、そもそも会場に来ない人の多さです。上の表をもう一度見てください。令和7年度は申込者306,099人に対して、受験者は245,462人。差し引き60,637人(約2割)が、8,200円を払っておきながら受験していません

申込時点では「やる気があった」はずの6万人が、本番までに脱落している。これが宅建の分母の実態です。

この人たちは合格率の分母には入っていますが、あなたが上位18%を争う相手としては、ほぼカウントしなくていい層です。

要因②:勉強法が間違ったまま繰り返す再受験者が積み上がる

宅建は受験回数に制限がありません。合格するまで何度でも受けられます。

これは良い制度ですが、副作用として「2回目、3回目、4回目……」の受験者が毎年分母に積み上がっていきます。しかも厄介なのは、そのうちの少なくない人が去年と同じやり方を繰り返していることです。

テキストを読み込む時間ばかり増えて、過去問を解く量が足りない。間違えた問題の理由を潰さないまま次に進む。この状態だと、勉強時間だけが増えて点数は伸びません。

▼ 何度も落ちてしまっている場合は、独学を続けるかどうかの判断コストを一度計算してみてください
👉 宅建に何回も落ちる人へ|「もう1年独学」は約2万円かかります

要因③:直前1〜2ヶ月の詰め込みで挑む人が多い

宅建は一般的に「300〜400時間の勉強が必要」と言われます。ただし正直に書いておくと、この数字に公的な根拠はありません。実施団体は必要勉強時間を公表しておらず、各予備校・通信講座が経験から示している目安です。

ちなみに私は朝4〜6時の2時間を約10ヶ月続けて、約600時間かかりました。世間の目安の2倍近いです(暗記が苦手なので……)。目安はあくまで目安で、自分の得意不得意で普通に倍増します。

一方、試験が10月なので「夏になってから焦って始める」人がかなりの割合を占めます。8月から始めて1日2時間なら、本番までに約150時間。範囲の広さを考えると、かなり分の悪い戦いです。

そして落ちれば、また同じだけの費用がかかります。私が実際に払ったのは、市販テキスト・問題集・予想模試で約1.5万円、受験手数料が8,200円。合わせて約2.3万円です。準備不足のまま受けて落ちると、この2.3万円と1年がまるごと消えます。

【セルフチェック】あなたは「分母」のどこにいる?

ここまでの3要因を、自分に当てはめてみてください。

  • [ ] 試験日から逆算した学習計画を、日付レベルで書き出している
  • [ ] 総学習時間300時間以上を確保できる見込みがある
  • [ ] 過去問を「解いて、間違えた理由を言語化する」サイクルを回している
  • [ ] 目標点を科目別に分解してある(次の章で作ります)
  • [ ] 模試や答練を1回以上受ける予定を組んでいる

3つ以上チェックが付くなら、あなたはすでに分母の中の上位側にいます。 逆に0〜1個なら、まだ「準備不足のまま受験する層」と同じ位置にいるということです。落ち込む必要はまったくなくて、ここから埋めればいいだけです。

3. それでも宅建が「難しい試験」であることは、正直に言っておきます

宅建 合格率 低い

ここまで読んで「なんだ、余裕じゃん」と思ってほしくないので、フェアに書きます。

宅建は普通に難しい試験です。

私も受験を決めたとき、合格率を見てこう思いました。

「めちゃめちゃ低いな……。FP2級はたしか30〜50%くらいだったはずだから、これはもう次元が違うんじゃないか」

※FP2級の合格率は学科・実技、実施団体(日本FP協会/きんざい)、実施回によって幅があります。ここは当時の私の記憶ベースの感覚です。

しかも「法律の資格」というイメージがあるので、仕事で不動産に縁がない人ほど「自分には無理な世界かも」と感じやすい。工場で15年、図面と部品しか見てこなかった私は完全にそっち側でした。

難しさの正体は、大きく3つです。

① 範囲が広く、性質の違う4科目を同時に仕上げないといけない

よく「宅建は4科目」と言われますが、これは通称で、正式には宅建業法施行規則第8条で試験内容が7項目に定められています。

  1. 土地・建物の形質、構造、種別に関すること
  2. 土地・建物の権利および権利変動に関する法令(=権利関係)
  3. 土地・建物の法令上の制限に関すること
  4. 宅地・建物の税に関する法令
  5. 宅地・建物の需給に関する法令および実務
  6. 宅地・建物の価格の評定に関すること
  7. 宅地建物取引業法および関係法令(=宅建業法)

(出典:不動産適正取引推進機構「宅建試験の概要」

これを4つに束ねたのが「権利関係」「宅建業法」「法令上の制限」「税・その他」です。問題は、この4つで求められる能力がバラバラなこと。

特に権利関係は、丸暗記が効きません。「誰と誰の間で何が起きて、法律は誰を保護するのか」を理解していないと、少し設定を変えられただけで解けなくなります。一方で法令上の制限は数字と用語の暗記勝負。同じ試験の中で、頭の使い方を切り替える必要があります。

もう1つ、教材選びに直結する重要なルールがあります。出題の根拠となる法令は「試験を実施する年度の4月1日現在に施行されているもの」と決められています(同ページ)。つまり古い年度のテキストを使うと、改正に対応できていない箇所が失点に直結します。中古テキストで済ませようとして事故るのは、だいたいここです。

② 2時間で50問。1問あたり2.4分しかない

試験は毎年10月の第3日曜日、午後1時〜午後3時の2時間50問・四肢択一式です(登録講習修了者は45問・午後1時10分〜3時)。単純計算で1問2.4分しかありません。

権利関係の長い問題文を読んで、4つの選択肢を検討して、2.4分。しかもマークミスの確認時間も要ります。知識があっても時間切れで落とす人が毎年います。

【使える】時間配分の目安(見直し15分を確保する場合)

順番解く問題目安経過時間
1問26〜45(宅建業法20問)35分35分
2問46〜50(5問免除科目)8分43分
3問15〜25(法令上の制限・税その他11問)25分68分
4問1〜14(権利関係14問)37分105分
5見直し・マークずれ確認15分120分

※科目ごとの出題順は公式に決められているものではありません。上の問題番号は、近年の本試験でこの並びが続いていることによる目安です。必ず当日の問題冊子で確認してください。

問1から順番に解くと、いちばん重い権利関係で消耗した状態で、いちばん点になる宅建業法に入ることになります。得点源から先に取りにいくのが鉄則です。この配分は模試や年度別過去問を解くときから同じ順番で練習しておくと、本番で迷いません。

③ ボーダー付近に受験者が密集している

事実上の相対評価なので、合格点のすぐ上下に何万人もが固まります。1問の正誤で合否が入れ替わる世界です。

「あと1点」で1年待つことになる人が、毎年何千人といます。目標を38点に置くべき理由が、ここにもあります。

ただし、この3つはすべて準備でつぶせる壁です。センスも学歴も関係ありません。

4. 試験会場で分かった「合格率18%の現実」

宅建 合格率 低い

私が受験した当日の話をさせてください。

正直に言うと、前日の夜から緊張が止まりませんでした。当日の朝はご飯も食べられなかったくらいです。10ヶ月かけてきたものが2時間で決まる、と思うと箸が進みませんでした。

会場に向かう電車では、宅建業法の重要論点を書き溜めたスマホのメモをひたすら眺めていました。今さら新しい知識は入らないと分かっていても、何かを見ていないと落ち着かなかったんです。

会場に着いて席についたとき、さらにビビりました。

まわりの受験生が、見るからに難しそうな参考書を開いている。スーツをきちんと着ている人を見ては「絶対これ不動産営業の人だ、できるに決まってる」、高そうな腕時計をしている人を見ては「この人は余裕で受かるんだろうな」と、勝手に決めつけていました(笑)。作業着で15年やってきた自分だけが場違いなんじゃないか、と本気で思っていました。

「みんなできる人に見える」というのが、会場の正直な感想です。

ところが、試験が始まった瞬間に落ち着きました。

「あ、これ予想模試で見たやつだ」
「この論点、YouTubeで解説されてたところだ」

10ヶ月やってきたことが、順番に出てくる感覚でした。終盤は正直、少し楽しんでいる自分がいました。

その日の夜、家に帰ってから各予備校の解答速報で自己採点しました。45点。合格基準点は37点だったので、8点の余裕がありました。

そして合格発表の日。私はそれを、会社のトイレで確認しました。

工場の勤務中に休憩をもらって、スマホで受験番号を照合する。周りに誰もいないのを確認して、番号を見つけた瞬間、思わず声が出そうになりました。作業着姿で、トイレの個室で、です。

私が言いたいのは、合否を分けたのはスーツか作業着かではなかった、ということです。

10ヶ月前から朝4時に起きて、宅建業法の過去問を何周したか。それだけでした。会場で私が「できそう」と決めつけたあの人たちのうち、実際に何人が受かったのかは分かりません。分かるのは、見た目と合否には何の関係もなかったということだけです。

5. 「合格率18%」の上位に入るためにやった3つのこと

宅建 合格率 低い

① 10ヶ月前から始めて、朝の2時間を固定した

直前の詰め込みではなく、10ヶ月前スタートにしました。理由は単純で、工場勤務と子育てをしながら、まとまった時間を夜に取るのは無理だったからです。

そこで、朝4〜6時の2時間に固定しました。夜は疲れているし、子どもの寝かしつけでそのまま寝落ちします。でも朝4時は誰にも邪魔されません。

起き方も決めていました。Apple Watchの振動で起きる(家族を起こさないため)→ 朝一番にコーヒーを淹れる → 机に向かう。この順番を毎日固定していました。さらに、前の晩のうちに机の上にテキストを開いた状態で置いておく。朝に「今日は何をやろう」と考える時間をゼロにするためです。

ただ、格好つけずに書きます。毎日きれいに2時間できた日なんて、ほとんどありません。

最初の頃は二度寝が普通にありました。目覚ましを止めた記憶すらなく、気づいたら5時半。これが週に2回くらいある時期もあります。特に冬の朝4時は本当に布団から出たくなくて、二度寝でその日の予定が丸ごと崩れた朝もありました。

娘が急に起きてきて「パパ、なんで起きてるの」と隣に座ってくる日もあります。そうなると、その朝はもう終わりです。

それでも受かりました。「毎日完璧に2時間」ではなく、「削られる日があって当たり前」と最初から割り切って、崩れるたびに立て直しただけです。

【真似できる】どうしても無理な日の「1問だけルール」

やる気が出ない日でも、ゼロの日だけは作りませんでした。

そういう日は「1問だけ」と自分と約束して、スマホで過去問アプリを開きます。不思議なもので、たいてい1問やると次も解きたくなって、気づくと20分経っています。20分経たなくても、それはそれでOK。「今日もやった」という事実だけが残ればいいからです。

  • 4:00〜4:10 前日に間違えた問題の見直し
  • 4:10〜5:20 新しい範囲のテキスト+該当分野の過去問
  • 5:20〜6:00 過去問(既習範囲の繰り返し)

大事なのは時間帯を固定することです。「今日は空いた時間にやろう」だと、空いた時間は永遠に来ません。

▼ いつから始めれば間に合うかは、こちらで期間別に整理しています
👉 宅建はいつから勉強を始めるべき?

② 宅建業法を「満点狙い」の得点源にした

4科目の中で、宅建業法は圧倒的に……ではなく、明確に優先すべき科目です。理由は3つ。

  1. 50問中20問と、配点が最も大きい
  2. 出題範囲が狭く、パターンが安定している
  3. 民法のような「理解の壁」が少なく、努力が点に直結する

私は「20問中18点以上」を目標にして、過去問を繰り返しました。結果的に本番は20点でしたが、狙いは最初から満点ではなく18点です。

③ 権利関係の難問は、最初から捨てると決めた

権利関係は14問。ここで全問正解を狙うと、時間がいくらあっても足りません。

私は「頻出の基本論点だけ確実に固めて、見たこともない判例問題は潔く捨てる」と決めました。捨てる勇気がないと、宅建業法の完成度が下がります。

【設計する】38点を取るための科目別・目標配点表

上の3つを、そのまま数字に落とすとこうなります。

科目問題数目標点私の実績方針
宅建業法20問18点20点最優先。ここを落とすと設計が崩れる
法令上の制限8問6点6点数字・用語の暗記で取り切る
税・その他3問2点2点頻出の2テーマに絞る
その他(問46〜50)5問4点5点統計は直前に詰める
権利関係14問8点12点基本論点のみ。難問は捨てる
合計50問38点45点

権利関係が半分しか取れなくても、38点に届きます。ここが伝わると、宅建は一気に「何とかなりそうな試験」に見えてきませんか?

正直に言うと、私は配分を間違えています

上の表をよく見てください。私は「権利関係は捨てる」と言いながら、14問中12点も取っています

これ、褒められた話ではありません。明らかに時間をかけすぎました。

権利関係で8点から12点に伸ばすのに使った時間を、法令上の制限(6/8点)に回していれば、もっと楽に、もっと安定して合格できたはずです。民法は難問が多く、努力に対する点数の伸びが一番悪い科目です。そこに時間を注いだのは、単に「難しい問題が解けると気持ちいい」という自己満足だった面があります。

45点という結果だけを見ると成功に見えますが、中身は設計どおりではありませんでした。 もし私がもう一度受けるなら、権利関係は8点で切り上げて、その時間を法令上の制限に回します。

まずはこの表を紙に書き写して、模試や過去問を解くたびに実際の点数を横に書き足してみてください。どの科目が設計から何点ズレているかが一目で分かります。伸ばすべき科目は、感覚ではなくこの差分で決めます。私のように「得意な科目をさらに伸ばして満足する」のが、いちばんよくあるズレ方です。

ちなみに私は、模試で一度も40点を取れていません

もう一つ、書いておきたい数字があります。

本番で45点を取った私ですが、直前期に解いた市販の予想模試9回で、40点に届いたことは一度もありません。

最低は31点。8月下旬に、それまでの最低記録を出しています。しかもその1週間前には39点を取っていたので、落差は8点です。あのときは正直「もう無理かもしれない」と思いました。

それでも本番は45点でした。

つまり、模試の点数と本番の点数は一直線につながっていません。 模試は各社が独自に作った予想問題なので、本試験とは論点も言い回しも難易度も違います。模試で30点台をさまよっていることは、不合格の予告ではありません。

📌 模試9回分の点数推移と、31点を取った朝に何を考えていたかは、こちらで全部公開しています。
👉 宅建を諦めかけているあなたへ|「やめる」か「続ける」かの判断基準3つ

まとめ|「合格率が低い」の中身を知れば、戦い方が決まる

宅建 合格率 低い
  • 直近2年の合格率は18.6%・18.7%で、過去10年の最高水準
  • 合格点は33〜37点で変動するので、ベースは38点。そこに何点マージンを乗せるかは自分で決める
  • 分母には準備不足の受験者が多数含まれ、本気で準備した人の中での合格率はもっと高い
  • 難しいのは事実だが、範囲の広さも時間配分もボーダー争いも、準備でつぶせる
  • 宅建業法18点を軸に組めば、権利関係が半分でも38点に届く
  • 私は模試で一度も40点を取れないまま、本番で45点だった

工業高校卒・工場勤務15年・暗記が苦手な私が45点を取れたのは、才能ではなく設計図があったからです。逆に言えば、設計図さえあれば誰にでも再現できます。

ちなみに令和8年度(2026年度)試験は10月18日(日)実施、合格発表は11月25日(水)9:30です。申込受付はすでに終了しているので、今から動く方は令和9年度が本番になります。10ヶ月あれば十分すぎるほど間に合います。

数字にビビって受験を見送ると、来年また同じ場所で同じ検索をすることになります。まずは今日、目標配点表を書くところから始めてみてください。

そして「独学でいくか、講座を使うか」で迷っているなら、そこは早めに決めてしまったほうがいいです。道具選びで1ヶ月悩むのが、いちばんもったいない時間の使い方でした。

👉 【2026年版】宅建の通信講座おすすめ主要3社を比較

この記事で参照した一次情報

  • 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「試験実施概況(令和7年度以前10年間)」(PDF)… 申込者数・受験者数・合格者数・合格率・合格基準点
  • 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「宅建試験の概要」… 受験資格、試験日・試験時間、出題内容(宅建業法施行規則第8条)、法令の基準日、受験手数料
  • 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「宅建試験」… 令和8年度の試験スケジュール・合格発表日

※本記事の数値は2026年8月時点のものです。最新情報は必ず実施団体の公式サイトでご確認ください。


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