「今年もダメだった。自己採点は33点。あと1点、あと2点が届かない」
「もう一度あのテキストを開いて、来年の10月まで走るのか……」
「通信講座も気になるけど、数万円出して、それで受かる保証もない」

自己採点した紙をしばらく見つめたまま、動けなくなる。その感覚、しんどいですよね。

こんにちは、ゆうです。群馬県の自動車部品メーカーで工場勤務をしながら、子育て(娘2人)の合間に完全独学で宅建に一発合格しました。自己採点45点、その年の合格点は37点でした。

先に正直に書いておきます。私は落ちた経験がありません。なので「落ちた人の気持ちが分かります」とは言いません。

そのかわり、この記事では私が本当に持っているものだけを出します。ひとつは、朝4時起きを10ヶ月続けた人間としての「もう1年やる」コストの実感。もうひとつは、受験当時、通信講座を検討すらしなかった私が、合格後にその判断を後悔している理由です。

この記事で扱うのは「勉強のやり方」ではなく、「来年もう1年やるとして、何にいくら払うのが正解か」というお金と時間の判断だけです。

先に結論の一部を出しておくと、「もう1年独学」は0円ではありません。受験料と買い直す教材を足すと、約2万円かかります。この金額を知ったうえで独学を選ぶのか、知らないまま選ぶのかで、来年の10月はだいぶ変わってきます。

※令和8年度試験(2026年10月18日)を受験予定の方へ この記事は「次の1年をどう戦うか」を決めるための内容です。本番が目前の方は、いま読むと気が散るかもしれません。ブックマークだけしておいて、10月18日の自己採点が終わってから開いてください。今は目の前の2ヶ月に集中したほうが、確実に点数につながります。

📌 「そもそも勉強法のどこが悪いのか知りたい」という方は、先にこちらを読んでください。宅建業法の詰め方、科目の順番、過去問とテキストの順序まで、直し方を5つに分けて書いています。 → 宅建に独学で受からない人の共通点5つ|45点で一発合格した私が見た『落ちる勉強法』

※本記事は広告(アフィリエイト)を含みます。受講料・コース内容・キャンペーンは変更される場合があるため、お申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

1. 「あと1〜2点」で落ち続ける人は、目標設定を間違えている

宅建 何回も 落ちる

何回も落ちる人は、サボっていません。むしろ真面目に机に向かっている人ほど、この落とし穴にはまります。

原因は勉強量ではなく、目標を「合格点」に置いてしまっていることです。

宅建の合格点は、あなたの努力とは無関係に動く

まず現実を見てください。過去10年の合格基準点と合格率です。

実施年度合格基準点合格率
平成28年度(2016)35点15.4%
平成29年度(2017)35点15.6%
平成30年度(2018)37点15.6%
令和元年度(2019)35点17.0%
令和2年度(2020)10月38点17.6%
令和2年度(2020)12月36点13.1%
令和3年度(2021)10月34点17.9%
令和3年度(2021)12月34点15.6%
令和4年度(2022)36点17.0%
令和5年度(2023)36点17.2%
令和6年度(2024)37点18.6%
令和7年度(2025)33点18.7%

出典:一般財団法人 不動産適正取引推進機構「試験実施概況(令和7年度以前10年間)」(数値は一般受験者・50問のもの)

ここで注目してほしいのは、令和6年度の37点と令和7年度の33点です。たった1年で4点動いています。

宅建は相対評価の試験です。上位15〜18%が合格するように、その年の難易度に合わせて合格点が決まります。つまり合格点は、あなたが何点取ったかとは無関係に、周りの出来で勝手に動くということです。

母数の大きさも押さえておいてください。令和7年度は受験者245,462人に対して合格者45,821人。約24万人の中での相対的な位置で合否が決まる試験で、あなた個人の点数だけでは合否は確定しません。

令和7年度は得点しにくい個数問題が過去最多の11問出題され、合格点が33点まで下がりました。逆に言えば、35点を目標に仕上げていた人でも、令和2年10月試験(38点)の年に当たっていれば落ちています。

35〜36点を目標にするというのは、「その年がやさしい年でありますように」と祈るのと同じことです。

私が「45点」を目標にした理由

私は最初、40点を目標にしようと考えました。合格点が36点前後なら、4点の貯金があれば安全だろうと思ったからです。

でも、途中で考え直しました。本番では、目標にした点数を必ず下回るからです。緊張、時間切れ、マークミス、見たことのない出題。予想模試で40点を取れても、本番で40点が出るとは限りません。

そこで目標を45点に引き上げました。「45点狙いなら、下振れしても40点前後で着地するはずだ」という逆算です。

結果は45点。正直、やりすぎではありました。ただ、合格発表を待つ1ヶ月間、私は一度もソワソワしませんでした。あの1ヶ月を平常心で過ごせたことに、上乗せした勉強量の価値はあったと思っています。

【今日やること】目標点を引き直す(所要10分)

紙とペンを用意して、この順番で書き出してください。

  1. 前回の自己採点を科目別に書く(宅建業法/権利関係/法令上の制限/税その他/5問免除科目)
  2. 合格点の上限を「38点」と置く(過去10年の最高点)
  3. そこに下振れ分の「5点」を足す
  4. 目標を「43点」と紙に書いて、机に貼る

「43点なんて無理だ」と感じたなら、それが正常な感覚です。そしてそれは、今のやり方の延長線上では届かないというシグナルでもあります。ここが、この先を読む意味のある分岐点です。

2. 「もう1年独学」に、実際いくらかかるのか

宅建 何回も 落ちる

通信講座を「高い」と感じるのは自然なことです。私もそうでした。

ただ、比較の相手が間違っている場合があります。比べるべきは「講座代 vs 0円」ではなく、「講座代 vs もう1年独学を続ける総額」です。

直接かかるお金

まず、財布から出ていく分から。ここで大事なのは、全部を買い直す必要はないということです。持っている教材のうち、何が使い回せて何がダメなのかを分けて考えます。

項目金額の目安買い直しの要否
受験手数料8,200円必須
基本テキスト約3,000円買い直し推奨(法改正)
分野別過去問題集約3,000円買い直し推奨(解説が改正対応)
予想模試(市販2〜3冊)約4,000〜6,000円毎年必須(初見問題のため)
年度別過去問題集流用可(問題自体は変わらない)
一問一答問題集流用可(気になる論点だけ確認)
合計約18,000〜20,000円

テキストの買い直しを「もったいない」と感じるかもしれませんが、ここには公式のルールが関係しています。

不動産適正取引推進機構は、試験の概要でこう明記しています。

※出題の根拠となる法令は、試験を実施する年度の4月1日現在施行されているものです。 (出典:一般財団法人 不動産適正取引推進機構「宅建試験の概要」)

つまり毎年4月1日時点の法令が出題基準になるので、前年度版のテキストは、その1年間に施行された改正がまるごと反映されていない状態です。使い回しは節約ではなく、失点リスクの先送りになります。

逆に、年度別過去問のように中身が変わらないものまで買い直す必要はありません。

なお受験手数料8,200円も同機構の公表額です(消費税・地方消費税は非課税、いったん払い込まれた分は原則返還されません)。

金額の根拠は、私が令和6年度試験で実際に使った教材の実売価格です。私の場合、教材費の総額は約17,000円でした(受験手数料は別)。内訳は別記事に全部書いています。

📖 独学の実費と各社の受講料を並べた比較はこちら。 → 【2026年最新】宅建通信講座の費用を5社比較|独学45点合格者が選び方まで解説

つまり「もう1年独学」は、0円ではなく約2万円のコースです。

出ていく時間

私の場合、朝4時〜6時の2時間を10ヶ月続けて、トータル500〜600時間かかりました(法律の学習経験はFP2級のみ)。

一度受験した方なら、次はここまでかからないでしょう。ただし、何もしなければ知識は抜けます。維持のための復習に加えて、苦手分野の上積みが必要です。仮に半分としても、200〜300時間。平日毎日1時間を1年間、と考えるとイメージが近いはずです。

そして、その時間で得られたはずのもの

ここが一番見えにくい部分なので、私自身の数字だけを出します。

合格した今、私はかつて勉強に使っていた朝4時〜6時の2時間を、副業のWebライター業に充てています。現在は月10〜12本の執筆で、月5〜7万円ほどです。

もし私が2024年に落ちていたら、この収入が始まるのは丸1年後ろにずれていました。私の場合で、年間60〜84万円分。

これは「宅建に受かれば誰でも月5万円稼げる」という話ではありません。私が3年かけて積み上げた結果です。ただ、「合格が1年遅れる」というのは、資格を使い始める時期が丸1年遅れるということで、そこには必ず何かしらの金額が乗っています。

【今日やること】自分の「もう1年」の総額を出す

下の表を埋めてください。3分で終わります。

項目あなたの金額
受験手数料8,200円
買い直す教材(テキスト・分野別過去問など)    円
模試代    円
勉強に使う時間(時間数)    時間
合格が1年遅れて失う収入(分かる範囲で)    円

この合計額を出したうえで、あらためて講座の価格を見てください。見え方が変わっていたら、それがこの記事で一番お伝えしたかったことです。

3. 私の唯一の後悔は、通信講座を「検討すらしなかった」ことです

宅建 何回も 落ちる

ここで、私の失敗を1つ書かせてください。

受験を決めたとき、私は通信講座を候補にすら入れませんでした。理由はひとつだけ。「独学と比べて、めちゃくちゃ高いイメージがあったから」です。

具体的にいくらなのかは調べていません。無料の資料請求すらしていません。「どうせ10万円くらいするんだろう」という、ただのイメージで切り捨てました。

合格して、このブログを始めて、各社の受講料を調べたときに固まりました。

金額(税込)
私の独学費用(実費)約17,000円
スタディング ミニマム14,960円
スタディング スタンダード19,800円
フォーサイト デジタルプラン19,800円

独学より安い選択肢が、普通にありました。

もちろん、それを知っていたら通信講座を選んだかというと、分かりません。私は紙のテキストに書き込んで覚えるタイプなので、結局独学を選んだ可能性もあります。

ただ、あのときの私がやったのは「判断」ではなく「思い込みによる却下」でした。ここが後悔しているところです。

もしあなたが今、「通信講座は高いから」という理由だけで独学を続けようとしているなら、その金額、一度だけでいいので実際に確かめてみてください。調べた結果やっぱり独学を選ぶなら、それは立派な判断です。私が言いたいのは、判断してから選んでほしい、ということだけです。

4. 独学を続けるか、切り替えるか|3つの条件

宅建 何回も 落ちる

ここからが本題です。

前回の点数からの判断(30点以上なら独学のままやり方を直す、25点以下なら土台から作り直す)は別記事に書いたので、そちらを見てください。

📌 点数から判断したい方はこちら → 宅建に独学で受からない人の共通点5つ|45点で一発合格した私が見た『落ちる勉強法』

この記事で見るのは点数ではなく、「1年間走り切る仕組みが、自分の中にあるかどうか」です。独学で一番きついのは、勉強内容ではなく継続の管理だからです。

条件1:勉強できなかった日を、自分で立て直せるか

私は10ヶ月間、勉強ゼロの日を作りませんでした。でも、朝4時に起きられなかった日は何度もあります。

残業で帰りが遅くなった日。当時0歳だった次女の夜泣きで、夜中に何度も起こされた日。目が覚めたら6時半で、「今日の2時間が消えた」と分かった瞬間の感覚は、今でもはっきり覚えています。罪悪感と、喪失感です。

そういう日は、昼休みにスマホで撮っておいた問題集の写真を開いて復習していました。10分でもいい。「今日もゼロじゃない」と言える状態にだけしておく。

大事なのは、「起きられなかった」という事実にとどまらず、「じゃあ今日これから何をするか」に頭を切り替えることでした。ここで折れると、翌日も起きられなくなります。

独学は、この立て直しを全部自分でやらなければいけません。誰も声をかけてくれないし、進捗が誰かに見られているわけでもない。

判断基準: 前回の受験までに「1週間まるごと勉強ゼロ」の期間が1回でもあったなら、それは意志の問題ではなく仕組みの問題です。学習記録が自動で残り、次にやることが提示される環境に切り替えたほうが早いです。

条件2:自分の現在地を、自分で測れるか

私が500〜600時間もかけてしまった一番の原因は、自分の現在地が分からなかったことでした。

今どのくらいの実力なのか。合格まであと何が足りないのか。誰も教えてくれないので、不安をつぶすために必要以上に手を動かし続けました。結果として45点で受かったので後悔はしていませんが、あれは効率のいいやり方ではありませんでした。

2回目以降の受験なら、この「現在地の分からなさ」はもっと厄介になります。過去問は答えを覚えてしまっていて、点数が実力を反映しなくなっているからです。

判断基準: 「今の自分が本試験を受けたら何点か」を聞かれて即答できないなら、測る仕組みが必要です。

条件3:来年の10月まで、もう一度この期間を過ごせるか

私が直前期にずっと考えていたのは、これでした。

「もう一回やらなくていいように、トコトンまで詰めよう」

来年もこの朝4時起きをやるのか。来年も9月に予想模試を買いに行くのか。来年も10月の第3日曜日に、あの緊張の中で2時間を過ごすのか——それが嫌で、私は45点まで積み上げました。

家族との時間を削っている感覚は、正直ほとんどありませんでした。早朝と隙間時間に寄せていたからです。ただ、朝4時起きを1年続けること自体が、単純にきつい。これは間違いありません。

判断基準: この問いに「もう1年、同じやり方で耐えられる」と即答できるなら、独学の継続で問題ありません。少しでも迷ったなら、やり方ではなく環境のほうを変えたほうが、来年の自分が楽になります。

まとめ:3つの条件チェックリスト

#条件YESなら
1勉強できなかった日を、自分で立て直せる独学のままでOK
2今の自分の実力を点数で即答できる独学のままでOK
3もう1年、同じ生活を続ける覚悟がある独学のままでOK

3つすべてYESなら、環境を変える必要はありません。やり方の修正に集中してください。

1つでもNOがついたなら、次の章を読んでください。

5. 1回落ちた人だけが使える「リベンジ専用ルート」がある

宅建 何回も 落ちる

これは私も調べていて驚いたのですが、主要な通信講座には「一度勉強した経験がある人」専用の割安コースが用意されています。

初学者向けの標準コースしか見ていないと、まず気づきません。

① フォーサイト「再チャレンジセット」52,800円

フォーサイトには、学習経験者向けの再チャレンジセットがあります。標準のバリューセット1(59,800円)やバリューセット2(64,800円)より安く設定されています。

「基礎はある程度入っているが、詰め切れずに落ちた」という方に向いています。フォーサイトは紙のテキストと講義動画の両方があり、2026年度から質問が無制限になったのも、独学で「調べても分からない」に何度もぶつかった人には効きます。

なお、フォーサイトは合格率を公表しています(2025年度75.0%)。ただしこれは受講生アンケートをもとにした各社独自の集計で、回答した人だけを母数にしている点は押さえておいてください。数字そのものより、教材の中身が自分に合うかで判断したほうが失敗しません。

フォーサイト宅建士講座 公式サイト(無料資料請求)

📖 教材の中身と受講者の本音はこちら

② スタディング「更新版」7,480円〜(過去にスタディング受講歴がある人限定)

過去にスタディングの宅建士合格コースを購入したことがある方は、次年度版を割引価格で受講できます。

コース更新版価格(税込)通常版価格(税込)
ミニマム7,480円14,960円
スタンダード(ペーパーレス)9,500円19,800円
コンプリート(ペーパーレス)11,900円24,800円

ほぼ半額です。「去年スタディングを使ったけど落ちた」という方が、環境をリセットせずに1年分アップデートできるのがこのコースの意味です。

対象は合格コースの購入者で、模試や直前対策講座だけを買っていた場合は対象外になります。詳細は公式で確認してください。

スタディング宅建士講座 公式サイト(無料お試し・15%OFFクーポンあり)

📖 悪い口コミや不合格者の声まで含めたレビューはこちら

③ 通信講座の受講歴がない人は、通常版から

これまで完全独学だった方は更新版の対象外なので、通常コースからの検討になります。それでもスタディングのミニマムは14,960円で、私の独学費用(約17,000円)より安いです。

どの講座が自分に合うかは、価格ではなく学習スタイルで決まります。3社を性格別に比較した記事があるので、選ぶ段階に入った方はそちらを見てください。

📖 講座選びの本編はこちら → 【2026年版】宅建の通信講座おすすめ主要3社を比較|独学45点合格者がタイプ別に徹底解説

6. まとめ|「高いから」で切り捨てるのは、判断ではありません

宅建 何回も 落ちる

長くなったので、要点を3つに絞ります。

1. 目標を合格点に置かない 合格点は2024年37点、2025年33点と、あなたの努力とは無関係に動きます。過去10年の最高点38点に下振れ分5点を足して、43点前後を目標に引き直してください。

2. 「もう1年独学」は0円ではない 受験料・教材の買い直し・模試で約2万円。そこに200〜300時間と、資格を使い始める時期が1年遅れる分が乗ります。

3. 3つの条件のうち1つでもNOなら、環境を変える 勉強できなかった日を立て直せるか。現在地を測れるか。もう1年同じ生活を続けられるか。これは根性の問題ではなく、仕組みの問題です。

最後にもう一度だけ。私の唯一の後悔は、通信講座を「高そう」というイメージだけで検討すらしなかったことです。実際に調べてみたら、独学と同じか、それより安い選択肢がありました。

調べたうえで独学を選ぶなら、それは自分で決めた道です。堂々と進んでください。避けてほしいのは、確かめないまま「どうせ高い」で1年を決めてしまうことだけです。

令和8年度試験の合格発表は、11月25日(水)です。その日にページを開いたとき、そこに自分の受験番号があるかどうかは、これから決めた1つの判断で変わります。


📌 やる気が続かない、直前期のメンタルがきついという方はこちら


参考・出典

  • 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「試験実施概況(令和7年度以前10年間)」
  • 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「宅建試験の概要」(法令基準日・受験手数料・試験日程)
  • スタディング 宅建士講座 公式サイト(コース内容・受講料)
  • フォーサイト 宅建士講座 公式サイト(コース内容・受講料)

※本記事は広告(アフィリエイト)を含みます。受講料・コース内容・キャンペーンは変更される場合があるため、お申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。