「申込は済ませたのに、テキストを開いただけで全然進んでいない」
「ネットには『1日4時間』と書いてある。仕事も家事も育児もあるのに、そんな時間どこにあるんだ」
「今から始めて一発合格なんて、最初から無理だったんじゃないか」
7月の受験申込が終わり、本番まで残り約90日。この時期になると、こういう声が一気に増えます。
SNSを開けば「過去問2周終わった」「模試で40点超えた」という投稿が流れてくる。自分だけ取り残された気がして、余計に手が止まる。その感覚、めちゃくちゃ分かります。
結論から書きます。
残り3ヶ月でも、一発合格は可能です。ただし条件が2つあります。1つは「1日3時間」を作ること。もう1つは、勉強する範囲を思い切って削ることです。
ただ、この記事では最初に不都合な数字も出します。大手予備校が公表している目安と照らすと、「1日3時間×90日」だけでは、実は独学の目安時間に届きません。その差をどう埋めるかまで含めて、正直に書きます。
こんにちは、ゆうです。群馬県の自動車部品メーカーで15年以上、工場勤務をしています。平日は朝から夕方まで立ち仕事、帰れば娘2人の世話。まとまった時間なんて取れない生活でした。
そんな中で、2024年度の宅建試験に完全独学・一発で合格しました(自己採点45点/合格基準点37点)。ただ、私がかけた期間は10ヶ月・約600時間です。時間に余裕があったからこそできた、泥臭い力業でした。
だから、残り3ヶ月のあなたに「600時間やれ」とは絶対に言いません。物理的に不可能だからです。
そのうえで、この記事では他の記事と役割を分けます。
「何点取ればいいか」の得点戦略は、すでに別記事に書いています。この記事で扱うのは「今週、具体的に何をやるか」だけです。
7月第1週から10月の本番まで、13週間を週単位で刻んだ実行カレンダーと、計画が崩れたときのリカバリー分岐。この2つを持って帰ってください。
📖 得点の内訳(宅建業法で何点、民法は何点まで捨てるか)を先に知りたい方へ → 宅建の勉強時間は1ヶ月で足りる?10ヶ月かけた合格者が正直に答えます
1. 残り90日の「引き算」——削るのは時間ではなく、範囲

まず、不都合な数字から見てください
いきなり厳しい話をします。ここを飛ばして精神論に逃げると、9月に必ず後悔するからです。
資格の学校TACは、宅建の勉強時間の目安をこう公表しています。
独学:600時間/資格予備校:400時間 「独学でも300時間で合格できる」と言われた時代がありましたが、近年は試験問題の難化が続いていることから、一般的に簡単に合格できる試験とは言えなくなっています。 (出典:資格の学校TAC「宅建の勉強時間」)
一方、あなたの残り時間はこうです。
| 数字 | |
|---|---|
| 残り日数 | 約90日 |
| 1日3時間を死守した場合 | 約270時間 |
| TACが示す独学の目安 | 600時間 |
| 差 | ▲330時間 |
独学のまま3ヶ月で走ると、目安の半分にも届きません。
私自身、10ヶ月・約600時間かけて45点でした(FP2級を持った状態で、です)。あの600時間を90日に押し込むのは、物理的に不可能です。
だからこの記事の結論は、こうなります。
3ヶ月で合格するために増やすべきは勉強時間ではありません。削るべきは「勉強する範囲」と、「勉強以外にかかる時間」です。
前者がこの記事の第2〜4章、後者が第5章の話です。
12問落としても受かる試験だと知っておく
もう1つ、逆方向の事実も置いておきます。
宅建は50点満点ですが、合格ラインは毎年変動する相対評価です。直近の令和7年度(2025年度)は、こういう結果でした。
| 項目 | 令和7年度(2025年度) |
|---|---|
| 受験者数 | 245,462人 |
| 合格者数 | 45,821人 |
| 合格率 | 18.7% |
| 合格判定基準 | 50問中33問以上(登録講習修了者は45問中28問) |
(出典:一般財団法人 不動産適正取引推進機構「令和7年度宅地建物取引士資格試験結果の概要」2025年11月26日発表)
33点ということは、17問も落として合格した人がいるということです。
もちろん33点は近年で最も低い水準で、例年は35〜38点あたり。それでも、12〜15問は落としても受かる試験であることは変わりません。
満点を取る試験ではない。全範囲を完璧にしようとするから、時間が足りなくなる。
3ヶ月組が守るべきルールは1つだけです。
「みんなが解ける基本問題を1問も落とさない。みんなが解けない難問は最初から捨てる」
具体的にどこを捨て、どこを死守するかは、下の一覧が結論です。
| 科目 | 配点 | 目標 | 方針 |
|---|---|---|---|
| 宅建業法 | 20問 | 18点 | 一切削らない。ここが命綱 |
| 法令上の制限 | 8問 | 5〜6点 | 建築基準法の細かい例外は捨てる |
| 税その他 | 8問 | 5〜6点 | 9月まで詰め込まない(後述) |
| 権利関係(特別法4問) | 4問 | 3点 | 範囲が狭い。ここは取りにいく |
| 権利関係(民法10問) | 10問 | 5点 | 半分捨てる。深追い禁止 |
| 合計 | 50問 | 36〜40点 | 合格ライン到達 |
この表の根拠と、科目ごとの「なぜそこを捨てるのか」は既存記事で詳しく解説しています。この記事では、これをカレンダーに落とし込むことに集中します。
2. まず順番を間違えないでください(私が挫折しかけた話)

週次カレンダーに入る前に、絶対に外してはいけない原則が1つあります。
科目の順番は「宅建業法 → 権利関係 → 法令上の制限・税その他」です。テキストの目次順(権利関係から)で進めてはいけません。
まず「どの冊子から開くか」を決める
私が使っていたLECの「宅建士 合格のトリセツ」は、テキストも問題集も3分冊になっています。
| 冊子 | 内容 |
|---|---|
| 1冊目 | 権利関係(民法など) |
| 2冊目 | 宅建業法 |
| 3冊目 | 法令上の制限・税・その他 |
多くの市販テキストは、これと同じく権利関係(民法)から始まる構成です。素直に1冊目から開くと、たいていの人はここで挫折します。
私はこう回しました。
2冊目(業法)→ 1冊目(権利)→ 3冊目(法令・税その他)
つまり、法令上の制限に手をつけたのは一番最後の3冊目です。
私が実際に各科目にかけた期間
抽象論だと伝わらないので、当時の記録を出します。
私は棚田先生の「大量記憶法」の表を使って、解いた日付を1問ずつ手書きで記録していました。今もその紙が残っているので、実際の日付を書き出します。
| 順番 | 科目(冊子) | 着手日 | かかった期間 |
|---|---|---|---|
| 1 | 宅建業法(2冊目) | 11月1日 | 約1ヶ月(3周完了) |
| 2 | 権利関係(1冊目) | 12月8日 | 2ヶ月以上 |
| 3 | 法令上の制限・税その他(3冊目) | 2月17日 | 業法と権利の中間くらい |

▲ 実際に使っていた「大量記憶法」の記録表(宅建業法)。1問ごとに解いた日付を書き込んで、終わったらマーカーで消していく。細かい日付は読めなくて大丈夫です。「毎日1マスずつ埋めていった」という事実だけ、見てもらえれば十分です。
表のとおり、権利関係だけで2ヶ月以上を溶かしています。
10ヶ月あったからこれで間に合いました。でも、あなたの持ち時間は3ヶ月しかありません。
私が10ヶ月でやったことを、90日に押し込む。それがこの記事のカレンダーです。だから週単位で刻む必要があるし、民法を半分捨てる必要があるんです。
法令上の制限で、私は投げ出しかけました
科目順を「業法から」と強く言うのには、もう1つ理由があります。
記録のとおり、私が3冊目(法令上の制限)を開いたのは2月中旬。業法と権利をひととおり終えたあとでした。
法令上の制限は、1ページ目からいきなり都市計画法が始まります。私はFP2級を持っていたので、「市街化区域」「市街化調整区域」あたりはなんとなく知っていました。それでも、用途地域をはじめとする序盤の専門用語が、まったく頭に入ってこなかった。
問題集を1問進めるのが本当に苦痛でした。何度も投げ出したくなりました。
耐えられたのは、すでに業法と権利で「自分は解ける」という手応えを持っていたからです。積み上げてきたものがあったから、「ここで諦めたらもったいない」と踏ん張れた。
もし私が最初に3冊目から始めていたら——間違いなく挫折していました。 これは断言できます。
残り3ヶ月のあなたは、私より条件が厳しい。1回の挫折が致命傷になります。だから、最初の1ヶ月は宅建業法だけをやってください。 ここで「解ける」という感覚を作ることが、90日を走り切る燃料になります。
▶ 今すぐやること(所要1分) 手元のテキストを開いて、宅建業法のページに付箋を貼ってください。 明日からそこから始めます。1ページ目(権利関係)は、いったん閉じて構いません。
📖 まだテキストを買っていない方へ。私が10ヶ月使い倒したトリセツを含め、全教材を正直にレビューしています。3ヶ月組は今日中に注文してください。 → 【実体験】宅建テキストはトリセツ一択!独学45点合格者が全教材を正直レビュー
3. 【本題】7月〜10月 週次実行カレンダー(全13週)

ここからが、この記事の本体です。
「1日3時間 × 90日 ≒ 270時間」を前提に、13週間を刻みます。使うのは分野別過去問題集1冊とテキスト1冊(または通信講座のカリキュラム1本)。それ以外は買わないでください。
🗓 第1〜4週(7月):宅建業法だけをやる
| 週 | やること | 今週の到達点 |
|---|---|---|
| 第1週 | 分野別過去問「宅建業法」の前半(免許・宅建士・営業保証金) | 1日10〜15問。間違えた問題にふせん |
| 第2週 | 宅建業法の後半(35条・37条・8種制限・報酬計算) | 業法を最後まで一周する |
| 第3週 | ふせんの問題だけを解き直す(2周目) | 2回連続で間違えた問題を赤ふせんに |
| 第4週 | 赤ふせんを潰す+テキストで業法を通読 | 業法の過去問正答率90%以上 |
⚠️ 7月末のチェックポイント
第4週が終わった時点で、宅建業法の過去問が9割解ける状態になっていますか? ここが赤信号なら、8月第1週を丸ごと業法の補習に使ってください。ここを妥協して先に進むと、90日全体が崩れます。
ただし、ここで1つ正直に言っておきます。
「過去問が9割解ける」は、「業法を9割理解した」という意味ではありません。
私の感覚では、過去問が9割解けるようになった時点で、業法全体の8割くらいが入った状態です。そこからテキストを通読して、「過去問には出ていない知識」を拾って初めて、8割 → 9.5割まで上がった感覚がありました。
だから第4週に「テキストで業法を通読」を入れています。過去問を全部解ける=100%ではない。この2割の差が、本番の初見問題で効いてきます。
この4週間の1日の使い方
| 時間帯 | やること | 時間 |
|---|---|---|
| 朝(家族が起きる前) | 分野別過去問を10〜15問+解説を読む | 90分 |
| 通勤中 | 朝解いた論点のYouTube講義を音声で聴く | 30分 |
| 昼休み | 朝スマホで撮っておいた間違い問題を見返す | 20分 |
| 寝る前 | 同上(暗い部屋でスマホ1台) | 20分 |
| 合計 | 約3時間 |
「机に3時間」ではありません。机は朝の90分だけ。残りは通勤・昼休み・寝る前に分解します。この分解ができるかどうかが、社会人の合否を分けます。
📖 時間の作り方そのものに不安がある方へ → 宅建の勉強は何ヶ月必要?社会人の目安は6〜12ヶ月|500時間で一発合格したスケジュール公開
🗓 第5〜8週(8月):権利関係——民法は半分捨てる
| 週 | やること | 今週の到達点 |
|---|---|---|
| 第5週 | 権利関係の特別法4問(借地借家法・区分所有法・不動産登記法)を集中攻撃 | ここは範囲が狭い。1週間で仕上げる |
| 第6週 | 民法の頻出テーマだけ(意思表示・代理・時効・相続) | これ以外の民法は開かない |
| 第7週 | 民法の頻出テーマ2周目+業法の維持(1日3問) | 業法を忘れないための「維持」を必ず入れる |
| 第8週 | 権利関係の赤ふせん潰し+業法の維持 | 特別法は満点近く、民法は頻出だけ |
🚫 8月に「やらないこと」を先に決めておく
民法で深追いすると必ず沼にハマります。以下は過去問で2回見て理解できなければ、その場で飛ばしてください。
- 抵当権の細かい論点(根抵当権との比較など)
- 債権譲渡
- 賃貸借の転借人の例外規定
- 複雑な事例問題・判例問題
「全部やろう」とした瞬間に、3ヶ月は破綻します。民法は10問中5問取れれば合格ラインに届く、と割り切ってください。
⚠️ 8月末のチェックポイント
特別法4問が安定して取れるか? 民法の頻出テーマ(意思表示・代理・相続)で迷いがないか? ここまで来ていれば、残り2ヶ月で十分間に合います。
🗓 第9〜12週(9月):法令上の制限・税その他+模試投入
9月はこの90日で一番きつい月です。理由は2つ。暗記量が最大で、かつ模試も始まるからです。
| 週 | やること | 今週の到達点 |
|---|---|---|
| 第9週 | 法令上の制限(都市計画法のエリア分け → 開発許可 → 農地法) | エリア分けを最優先。ここが全部の土台 |
| 第10週 | 法令上の制限の続き+税その他の暗記を本格開始 | 建築基準法の細かい例外は捨てる |
| 第11週 | 予想模試①を本番形式で解く+弱点補強 | 初めて「時間内に50問」を経験する |
| 第12週 | 予想模試②③+間違えた論点だけをテキストで確認 | 模試の復習に一番時間を使う |
法令上の制限は「理解」より「暗記」で押し切る
私も法令上の制限が一番苦しみました。理屈で悩むより、過去問に出た数字とルールをそのまま覚えると割り切った方が早いです。
具体的には、間違えた問題と解説をスマホで撮影して、写真アプリの「お気に入り(★)」に入れておく。通勤中や休憩中に★フォルダを開けば、それがそのまま自分専用の暗記帳になります。
📖 開発許可と農地法は、覚え方さえ掴めば確実な得点源になります → 【法令上の制限】宅建の「開発許可」を絶対に落とさない!面積基準と例外ルールのスッキリ暗記術 → 宅建の農地法の覚え方|3条・4条・5条の違いを一発で見分ける判定テクニック
税その他を「今」やらない理由
7月・8月に税その他を丸暗記しても、10月の本番までに必ず忘れます。だから9月まで本格的な暗記は寝かせる。これは怠慢ではなく、記憶の定着を最大化するための2段構えです。
📌 模試は9月に必ず入れてください
これは講座を問わず、全員に強く言いたいことです。
そして、ここで先に免疫をつけておいてほしいことがあります。
模試の点数は、まず伸びません。
本番で45点を取った私ですら、市販の予想模試で初見40点超えは一度もありませんでした。 合格基準点を割る回も何度もあります。
過去問は答えを覚えてしまっている分、できる気になっているだけなんです。初見の予想問題で叩きのめされて、初めて本当の現在地が分かる。
だから、9月に模試を開いて点数が悪くても、それが普通です。 そこで折れないでください。3ヶ月組は「間に合っていないのでは」という不安が強いぶん、模試の点数で心が折れやすい。ここが一番の踏ん張りどころです。
模試は、点数を喜ぶためではなく、穴を見つけるために解くものだと割り切ってください。
📖 どの模試を買えばいいか迷ったら → 【独学45点合格者が比較】宅建の予想模試おすすめ3選|まず1冊目はどれを買う?
📖 模試代を抑えたい人へ(LECの0円模試の使い方+総額8,000円に収めた内訳) → 宅建の公開模試は受けた方がいい?独学45点合格者が「市販模試+0円模試」で総額8,000円に抑えた方法
🗓 第13週〜本番(10月):新しいことは何もしない
| やること | やらないこと |
|---|---|
| 赤ふせんの問題だけを解き直す | 新しい教材を買う |
| 模試で間違えた論点をテキストで確認 | 手をつけていない分野を今から始める |
| 統計・法改正の暗記(5問免除科目) | 深夜まで詰め込む(本番は午後1時開始) |
| 本番と同じ「解く順番」の練習(後述) | 難問の解説を読み込む |
本番で差がつく「解く順番」——3パターン試して出した結論
ここは、私が模試で実際に3パターン試して比較した話です。
まず前提として、宅建の問題用紙はこの並びで固定されています。
| 問番号 | 科目 |
|---|---|
| 問1〜14 | 権利関係(民法など) |
| 問15〜22 | 法令上の制限 |
| 問23〜25 | 税・その他 |
| 問26〜45 | 宅建業法 |
| 問46〜50 | 5問免除科目 |
私が模試で試したのは、この3パターンです。
| 試したパターン | 順番 |
|---|---|
| パターン1 | 業法 → 法令 → 税その他 → 権利 |
| パターン2 | 権利 → 法令 → 業法 → 税その他(問題用紙の順番どおり) |
| パターン3 | 法令 → 税その他 → 業法 → 5問免除 → 権利 |
結論から言うと、パターン3が一番しっくりきました。 本番もこの順番で解いて、45点でした。
▼ 私が本番で使った解く順番
- 法令上の制限(問15〜22)← ここからスタート。問1〜14はいったん飛ばす
- 税・その他(問23〜25)
- 宅建業法(問26〜45)
- 5問免除科目(問46〜50)
- 権利関係=民法(問1〜14)← 最後に冒頭へ戻る
つまり、問15から問50まで一気に進んで、最後に問1〜14へ戻るだけです。
なぜこれが一番良かったのか。理由は3つあります。
① 暗記科目の法令を、記憶が一番新鮮なうちに片付けられる
法令上の制限は数字の暗記が中心です。試験開始直後、直前に詰め込んだ数字がまだ頭に残っているうちにここを終わらせる。これが地味に効きました。数問拾える可能性が上がります。
② 問題用紙を行ったり来たりしない
問15→問50まで一方向に進むので、行き来は最後の1回だけ。あちこち飛ぶとマークミスのリスクも、読み直しのロスも増えます。ここを最小化できるのがパターン3の強みです。
③ 民法を最後に回せる
権利関係は関係図を書いたり考え込んだりする時間が長い科目です。最後に持ってくれば、残り時間を気にせず落ち着いて解けます。逆に民法から入ると、序盤で時間を吸われて、そのあとずっと焦りっぱなしになります。
⚠️ ただし、絶対に守るべき注意点が2つあります
(1)マークミスを徹底的に防ぐこと
問15から塗り始めるということは、マークシートの最初の14マスを空けたまま進むということです。ここでズレたら一発で終わりです。
私は1科目解き終わるごとに、問題番号とマーク欄が合っているかを必ず確認していました。特に最後に問1へ戻るときは、指差し確認するくらいの慎重さでちょうどいいです。
(2)本番でいきなり試さないこと
必ず模試の段階で、この順番を何度も練習してから本番に臨んでください。本番で初めてやると、慣れない動きが逆にミスを誘発します。
順番は「模試で体に染み込ませてから本番」が鉄則です。
なお、これはあくまで私に合った順番です。得意・不得意は人によって違うので、模試でいくつか試して、自分が一番落ち着いて解ける順番を見つけてください。
4. 【最重要】計画が崩れたときのリカバリー分岐

ここが、この記事で一番読んでほしいところです。
3ヶ月の計画は、ほぼ確実に崩れます。 残業、子どもの発熱、家族の予定。90日間ノーミスで走り切れる社会人なんて、ほとんどいません。
大事なのは、崩れないことではなく、崩れたあとに戻ってこられるかです。
遅れの深さ別・立て直しマニュアル
【1〜3日の遅れ】→ 取り戻そうとしなくていい。「空白の日」だけ作らない
私も、子どもの夜泣きで朝4時に起きられない日は何度もありました。でも「空白の日」だけは作りませんでした。
過去問と解説は、すべてスマホに撮影してありました。だから起きられなかった日は、通勤中や昼休み、工場の10分休憩に、その写真を見返すだけ。新しいことはやらない。復習だけでいい。
ゼロの日を作らないこと。 これが3ヶ月を走り切る唯一のコツだと思っています。
▶ 今すぐやること(所要10分) 今日解いた過去問のページと解説を、スマホで撮影してください。写真アプリの「お気に入り(★)」に入れておけば、それがあなたの緊急用リカバリー教材になります。
【1週間の遅れ】→ 次の週の「維持」を削る
各週に入っている「前の科目の維持(1日3問)」を、1週間だけ止めてください。その分を遅れた範囲に回します。維持を1週間止めても、知識はそこまで抜けません。
【2週間以上の遅れ】→ 追いかけるのをやめて、削る範囲を深くする
ここまで来たら、計画を追いかけるのをやめて、捨てる範囲を増やす方向に切り替えます。
削る優先順位は以下です。
- 民法の頻出テーマ以外(意思表示・代理・相続以外は全部捨てる)
- 建築基準法(都市計画法のエリア分けだけ死守)
- 税その他の細かい税率(過去問に出たものだけ)
絶対に削ってはいけないのは宅建業法です。 ここだけは何があっても守ってください。
【8月末で業法が7割を切っている】→ 通信講座への切り替えを検討
正直に書きます。8月末になっても宅建業法の過去問が7割を切っている場合、独学のままだと厳しいです。
原因はたいてい「何をやればいいか分からないまま時間を溶かしている」こと。この状態で残り2ヶ月を独学で走っても、同じ迷いを繰り返すだけになります。
5. 3ヶ月スタートなら「独学」より「時間を買う」方が合理的

ここまで独学ベースで書いてきましたが、正直な話をします。
もし私が「今の仕事・家庭環境のまま、残り3ヶ月」の状態に置かれたら、独学は選びません。
第1章の数字を思い出してください。
| 目安 | 時間 |
|---|---|
| TACが示す独学の目安 | 600時間 |
| TACが示す予備校・講座利用の目安 | 400時間 |
| あなたが90日で確保できる時間(1日3時間) | 約270時間 |
(出典:資格の学校TAC「宅建の勉強時間」)
独学の600時間には届かない。でも、講座利用の400時間なら、射程に入ってきます。
TACはこの200時間の差が生まれる理由を、こう説明しています。
独学の場合は対策を開始する際の「教材探し」からスタートし、法律知識のインプット、過去問対策、それと並行し「スケジュール管理」が必要となります。また、学習上の疑問が生じたときにインターネットを使って調べる時間も必要です。 (出典:同上)
つまり、独学の600時間のうち200時間は「勉強そのもの」ではなく、「勉強にたどり着くまでの時間」なんです。
- どのテキストがいいかネットで比較する時間
- 自分に合うスケジュールを考える時間
- 分からない問題の解説を検索して探す時間
私自身、勉強を始める前のリサーチだけで10〜20時間は使いました。10ヶ月あったから吸収できましたが、90日しかない人にとって、この損失は致命的です。
ちなみにTAC自身が、講座利用のことをこう表現しています。
資格予備校を利用することは、「お金で時間を買う」感覚に近いものといえるでしょう。 (出典:同上)
まさにこれです。3ヶ月組がやるべきは、削れない200時間を、お金で削ることです。
3ヶ月組にフォーサイトを勧める3つの理由
数ある通信講座の中で、3ヶ月という条件下では「フォーサイト」が最も相性がいいと考えています。理由は3つです。
① カリキュラムが「合格に必要なポイント」だけに絞られている
フォーサイトのテキストは、試験に出るポイントだけに絞ったフルカラーの薄型です。
実は、この「薄さ」は受講者アンケートでデメリットとして最も多く挙がった点でもあります(「難問・新傾向に対応しづらい」)。私もレビュー記事では、そこを正直に書きました。
でも、残り3ヶ月の人にとっては、この薄さがそのまま武器になります。
3ヶ月で分厚いテキストを回し切るのは不可能です。「みんなが取れない難問」に割く時間なんて、そもそも1分もない。合格点だけを最短で取りに行く設計が、90日という制約とぴったり噛み合います。
② スマホで完結する(ManaBun)
さっきの週次カレンダーを見返してください。3時間のうち、机に向かうのは朝の90分だけです。残りの90分は通勤・昼休み・寝る前です。
フォーサイトのアプリ「ManaBun」は、講義動画をダウンロードして通信量を気にせず視聴でき、一問一答をスキマ時間で回せます。さらに生活スタイルを入力すると、試験日までのスケジュールを自動で組んでくれる。
私が手帳で管理していた「今日どこまでやるか」を、アプリが勝手にやってくれるイメージです。「今日は何をやろう」と迷う時間がゼロになる——これが90日組にとっては一番大きい。
③ 合格実績が公表されている
フォーサイトは、2025年度の受講生合格率75.0%を公表しています。
同じ令和7年度の全国平均は18.7%(不動産適正取引推進機構の公表値)なので、約4.0倍。年度をそろえた比較なので、この倍率自体はフェアな数字です。
ただし、独学合格者として正直な注意書きを添えます。
この75.0%は、全額返金保証の確認テスト・学力テストの条件を満たし、受験番号を提出した受講生を母数に算出されたものです(公式に明記されています)。つまり「最後まで真剣に走り切った人」に絞った数字で、途中で挫折した人は含まれていません。
これはフォーサイトに限った話ではなく、合格率を公表している各社に共通する集計方法です。「75%だから4人に3人受かる」ではなく、「最後まで走り切った人の中での数字」と読み替えるのが正確です。
それでも私は、条件を満たすまで走らせる仕組みがあること自体に価値があると思っています。3ヶ月組に一番足りないのは、まさに「走り切らせる強制力」だからです。
💰 価格について
| プラン | 価格(2026年度) |
|---|---|
| デジタルプラン(紙テキストなし) | 19,800円 |
| バリューセット1 | 59,800円 |
| バリューセット2 | 64,800円 |
(出典:フォーサイト公式サイト 2026年試験対策・受講料ページ)
独学の教材費(テキスト+分野別過去問+予想模試で1.5万円前後)と比べても、デジタルプランなら差額は数千円です。
差額数千円で、TACの言う「削れない200時間」をカットできる。90日組にとっては、十分に元が取れる投資だと思います。
※価格・キャンペーンは変動します。申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
📖 フォーサイトのメリットもデメリットも、受講者5名のアンケート込みで正直にレビューしました。「テキストの薄さ」も、全額返金保証の厳しい条件も、包み隠さず書いています。申し込む前に必ず目を通してください。 → 【合格率75.0%】フォーサイト宅建講座の評判・口コミは?受講者5名の本音と独学合格者の正直レビュー
👉 フォーサイト宅建士講座の無料資料請求はこちら(公式サイト)
※私自身はフォーサイトの受講経験はありません。独学合格者という外側の立場から、「3ヶ月という条件で、独学の弱点をどう埋めるか」という観点で評価しています。
6. 独学でやり切る人が「絶対にやってはいけない」3つのこと

「それでも独学で行く」と決めた方へ。90日で確実に破綻する3つの行動を挙げます。
① 教材のリサーチに3日以上かける
テキストは1冊、分野別過去問は1冊。今日決めて、今日注文してください。「どれがいいか」を比較している数日が、そのまま合格から遠ざかります。
② YouTubeのチャンネルをつまみ食いする
これは私の失敗談です。勉強を始めた最初の2ヶ月、良さそうなチャンネルを片っ端から登録して、1日2時間流していました。「これだけやってれば余裕だろ」と思っていた。
ところが、テキストの過去問を解いたらまったく解けない。動画では「なるほど」と納得していたのに、問題を前にすると「あれ、どっちだっけ」となる。見た時間と実力が、まったく比例していなかったんです。
そこで気づきました。薄く広く10本見るより、同じ動画を3回見る方が圧倒的に効く。
チャンネルを2つに絞ってから、手応えが激変しました。棚田行政書士の不動産大学と、国際弁護士Tokyo Joeの宅建講座。この2つだけです。
90日しかない人は、なおさら絞ってください。動画は「テキストで分からなかった論点の辞書」であって、メイン教材ではありません。
📖 なぜこの2つなのか、ながら学習の具体的なテクニックはこちらに全部書きました → 宅建おすすめYouTubeは2つでOK|独学45点合格者が見まくって失敗した話
③ 過去問を「周回すること」自体を目的にする
「10周した」という言葉に焦って、スピードだけを追わないでください。時間がないからこそ、1問ごとに「なぜこの選択肢が誤りなのか」を言語化する方が、結果的に速い。
周回数が少なくても、1問の理解が深ければ、本番のひねった出題に対応できます。
7. 【保存版】今日から動くための3ステップ

ここまで読んで「やる気は出たけど、結局まず何から?」となった方へ。
✅ STEP1:今日やること(合計30分)
- [ ] スマホのメモに「自分の3時間の内訳」を書き出す(朝90分+通勤30分+昼20分+寝る前20分)
- [ ] 分野別過去問題集を注文する(または通信講座の無料資料請求をする)
- [ ] カレンダーに「10月の試験日」と「7月末・8月末のチェックポイント」を書き込む
✅ STEP2:今週やること
- [ ] 教材が届いたら、宅建業法のページから開く(民法からではない)
- [ ] 過去問を10問解く。1問ずつ「なぜその選択肢が誤りか」を声に出す
- [ ] 間違えた問題と解説をスマホで撮影し、★フォルダに入れる
✅ STEP3:7月末のゴール
- [ ] 分野別過去問の宅建業法を1周し終える
- [ ] 「空白の日」を1日も作っていない
- [ ] 業法の過去問正答率が9割に届いている
まとめ:受けなければ0%。受ければ、0%にはならない

最後に、これだけは伝えさせてください。
私は過去に、FP2級に合格したあと「宅建も受けよう」と思いながら、残り6ヶ月では厳しいと判断して受験を1年見送りました。
今でも後悔しています。可能性が低くても、その年に受けるべきでした。1年先送りにした分、副業で宅建を使い始めるのも1年遅れたからです。
だから、残り3ヶ月のあなたにも同じことを言います。
宅建はマークシート方式です。構造上、合格率が0%になることは絶対にありません。 極端な話、適当に塗った選択肢が当たることもある。そして、勉強した分だけ、その確率は確実に上がっていきます。
受けなければ0%。でも、受ければ0%にはならない。
「間に合わないかも」と悩んでいる時間は、1点も生みません。逆に、今日、過去問を1問解いて、そのひっかけパターンを頭に入れる。それだけで、あなたの合格確率は確実に上がります。
まずは、第1週のマス目を埋めるところから。今日の1問が、90日後のあなたを合格発表の画面の前に連れて行きます。
▼ 次に読むべき記事
この記事で「週ごとに何をやるか」は決まりました。次に必要なのは、「各科目で何点取ればいいか」の得点戦略です。捨てる論点と死守する論点の境界線を、科目別に細かく整理しています。
→ 宅建の勉強時間は1ヶ月で足りる?10ヶ月かけた合格者が正直に答えます
「そもそも独学で行くか、通信講座に切り替えるか」でまだ迷っている方は、こちらで判断基準を整理しています。
→ 宅建は独学と通信講座どっちが良い?独学一発45点合格者が教える「時間と予算」のリアルな判断基準
※本記事は広告(アフィリエイト)を含みます。受講料・コース内容・キャンペーンは変更される場合があるため、お申し込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
出典
試験データ(合格率・合格判定基準・受験者数)
- 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「令和7年度宅地建物取引士資格試験結果の概要」(2025年11月26日発表)
- 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「宅地建物取引士資格試験」
勉強時間の目安(独学600時間/講座利用400時間)
- 資格の学校TAC「宅建の勉強時間」
通信講座の受講料・合格率
- フォーサイト宅建士講座 公式サイト(2026年試験対策・受講料・合格率)
筆者の受験実績
- 2024年度(令和6年度)宅地建物取引士資格試験 合格(自己採点45点/合格判定基準37点)